毎晩の色

自分との戦い

2015/11/26 11:00 ~ 2015/11/26 17:30 頃までの睡眠中に見た夢の記録

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朝の光のように柔らかな光の入ってくる場所に私はいる。何年か前にフジテレビ系列の『ゲームセンターCX』という番組のDVDで見たことがある、北海道の駅にあった人気の少ないゲームセンターのような場所だが地方の閑静な街の美術館のようでもある。天井は高く、壁には壁よりも広い面積の割合を占める大きな窓がある。床と壁の色はくすんだ白色をしている。ところどころに、天井に向かうにつれて半径が徐々に広く、床に向かうにつれて半径が徐々に狭くなる円柱 (天井の円柱の断面図の面積は、床の円柱の断面図の面積の1.25倍くらいと予想する)があり、その円柱を一周囲う形で人間の膝くらいに位置する木の台がついている。それは椅子のようである。その円柱についた椅子のようなもののうちのひとつに、私の弟が腰掛けている。私の弟の髪の毛は立った状態で固められている。彼の肌の質感のキメの細かさと、成人に近い骨格の発達具合から、私は彼を17歳くらいの頃の弟だろうと予想する。
弟の隣には私の見たことのない女性がいる。彼女の、下ろしたときに肩くらいまでの長さがあるであろう癖の強い髪は彼女のうなじでひとつに束ねられ、チリチリに縮んで広がっている。彼女も私の弟と同じようにまた、シワやたるみがなくハリのある肌の質感をしていることと、骨格と身長や手足の長さが成人に近い状態に発達していることから、17歳くらいであると私は予想する。彼女の肌は白人のように白く、目は切れ長のつり目。顔の輪郭は頬骨が出て顎が尖った大きめの逆三角形。眉毛はボサボサに茂っていて、顔と身体は雑誌『装苑』のモデルのように痩せている。骨格の線に丸みがあり、胸にふくらみがあるので、私は彼女を女性だと認識する。彼女の髪を除いた頭と身体のシルエットは宇宙人“グレイ”のようでもある。

私は見上げた正方形の看板の中に、小さい頃に弟と観た『デジモン・アドベンチャー』というアニメの映画の看板を発見する。
弟が「甘いものが食べたい」と言うのを聞いて、私は弟に「俺が甘いものを買ってきてやる」と言う。その空間は私にとって馴染みのない場所であったが、私は最後に弟に会ったのがいつだったか覚えていないほど久しぶりに弟に会い、弟とその隣の女性を客として振舞おうと思い、そう言い残して弟とその隣の女性を後ろに見ながら歩き出す。
 
幅4、5m以上はあろうかという広い通路を私は歩いている。この通路も私の弟のいた大部屋と同じく、天井が高く、壁の色はくすんだ白色をしている。ただ私の弟のいた大部屋とは違い、床には青い芝が生えている。プラスチックでつくられた芝の模型ではなく、踏めば柔らかく潰れる、見た目も触り心地も植物の芝である。しかし芝の下に土は見えず、土の匂いも私は感じない。その空間にも私の弟のいた大部屋同様、天井付近に大きな窓があり、曇りの日のような、朝の光のような柔らかな光が私の見渡す限り全体に入っている。私はその光の中を歩いて体が温まったことで暑さを感じ、汗ばんだTシャツの下の皮膚に風を送るため、着ている襟の開いたTシャツの襟元を指でつまんで何度か扇ぐ。
私は通路の両脇に、神社のお祭りで見かける夜店型の屋台が並んでいるのを発見する。テントの布のような素材でできたカラフルな幕にはその屋台で売る商品の名も書かれているのだが、屋台の中に人が見あたらない。商売が行われていないことを確認し、早く甘いものがほしいのにと私は思う。
 
私の弟がいた大部屋とは別の広間に出る。広間の中に、周りと比べて天井が低く、学校の教室、またはデパートの中のブティックと同じくらいの広さの空間がある。その周りと比べて天井の低い空間の中心に、女性が立っている。その女性と私との間には、その女性のバストくらいまでの高さのある、黒に近い深みのある茶色の横に広い机があるため、私からはその女性の全身は見えないが、身長はおそらく160cmほどで、身体のパーツの長短や大小のバランスの取れたスタイルのいい女性である。その女性の後ろには、1m四方の正方形で4×4段ほどに分けられた、仕切りの薄い、奥行き50cmほどの赤っぽい茶色の木製の棚がある。その棚の中には綺麗にたたまれた靴下が数センチおきに並べられている。

その女性の肌は滑らかで白く見える。化粧によって塗られたと思われる頬のチークは淡いピンク色に発光している。首くらいの長さの髪は毛先が均一に揃っていて、はみ出した毛や、跳ねた毛がない。私はその女性を清潔感のある女性だと思い、その女性に対して好意を抱く。
その女性が私の方に向かって歩いてくる。私は照れにより反射的に下を向き、自分がアメリカ陸軍のA-2ジャケット型のレザージャケットを着ているのを目視する。顔を上げると、茶色の机を隔てた向こう側、茶色の机の前にその女性が立っているのが見える。
「おいしい桃のお酒があるんですよ」とその女性が私に向かって言う。
私の周りに私と同年代と見る20代半ばくらいの男女が6、7人程度集まり、茶色の机を囲んでグラスを持って乾杯する。私の隣には、私においしい桃のお酒を勧めた、その女性が立っている。乾杯して私が中身を飲み干した私のグラスに、その女性が金色の発砲する液体を注ぐ。その金色の発砲する液体を見ながら、早く甘いものがほしいのにと私は思う。